模写をするときアタリの取り方で絵の仕上がりがここまで激変する

イラストを描き始めて1か月が経ちます。

僕のように絵を描き始めて間もない方は模写が基本的練習になると思いますが、その際にアタリを描くと仕上がりがよくなります。

プロの方もまず初めにアタリを描きイラストのバランスや配置をとってからラフ画に取り掛かるというのが主流のようです。

始めからこと細かく描く方もおられますが、それは脳内のイメージが鮮明でそれを完ぺきに書き写すことのできる人が前提となります。

それをまねしようとして、いきなりラフ画での模写をする方もいますが、バランスや比率が頭に入っていない状態でそれをやってもただ失敗するだけなので余計に時間がかかってしまいます。

アタリの取り方を勉強するもやり方は十人十色で結局わからなくなってしまう

そんなわけで模写をする際でもアタリをとってからラフ画に取り掛かろうとするわけですが、肝心のアタリの取り方が分かりません。

そもそもアタリってどこからどこまでがアタリになるのか・・

例えば人体一つをとっても棒人間でアタリを描く方もいれば初めからリアルな人体模型のようなアタリをとる方もいます。

僕から見ればリアルな人体模型は、もうそれはラフ画に近い状態と言えますので、これをまねして描けと言われても到底できません。

棒人間もアタリでリアルな人体模型もアタリ。

もうどこからどこまでがアタリなのか分からなくなり、どの描き方を参考にしていいのか分からなくなってしまいました。

どのアタリの取り方であっても構造と比率が重要

ただ調べていくうちに、どのアタリの取り方であっても、あることを意識して描いていることが分かりました。

それは対象の”構造と比率を理解すること”です。

例えば人体を描く際、基軸になるのは骨格です。

骨だけを描いても「これは人間を描いているんだ」と分かるように、それを線や図形などで表すとそれっぽいイラストになります。

これは人体の構造上、骨格が中心であり基礎情報になるからです。

また骨格を線や図形で表す際は、身長に対して頭の大きさ、体の長さ、股下の長さなどの比率を意識して描かれてる方がほとんどでした。

今までアタリは何となく全体像を簡単に描けばいいものだと思っていましたが、アタリをとる際は事前に対象の構造を理解し、基軸部分にあたる箇所の比率を意識して描くことが大切なのだということが分かりました。

※人体の比率については後ほど実践を交えながらご紹介させていただきます。

自分のレベルにあったアタリをとろう

さてアタリを描く際は対象の構造と比率が大切な要素になることをお伝えしたわけですが、それをどうやって描き表すのかは自分に合った方法をとればいいと思っています。

例えば僕の場合リアルな人体模型のようなアタリはいきなりは描けませんので棒人間で描いてみたり。

それに慣れてきたら丸や三角四角で描いてみたり。

こんな感じで自分のレベルに応じて描き表せばいいです。

最終的にイラストを完成させることが目的となりますので、リアルなアタリであればあるほどそのあとの作業時間は短縮されます。

ただそれだけ難易度も上がるのでまずは簡単なアタリをとり、徐々に肉付けをしていくやり方が適していると思います。

人体のアタリの取り方(比率編)

それでは実際に人物写真を模写する際のアタリをとっていこうと思います。

と、その前に対象が人物ですので、まずは人体の比率を調べておきます。

人体比率

上の図は7頭身の人体比率を表しています。

キャラによって頭身は変わってきますが、頭身が変わっても比率の変わらない箇所があるのでそこさえ押さえておけば様々な頭身のキャラを描けるようになります。

このように上腕はウエストライン、前腕は股下にくるようにすればOK。手首から指先は大体ふとももの中心辺りにくるようにします。また、上腿(膝上)と下腿(膝から足首)の長さは同率です。

頭身が変わってもここの長さの比率は変わらないので覚えておくと良いでしょう。

人体のアタリの取り方(実践編)

では作業に取り掛かります。

今回ご用意した写真はこちら。

水着女性

見事なきららジャンプをしている女性です。(フリーイラストです)

足が地面についておらず体の向きも正面ではないので若干難しそうに見えますが構造と比率を理解していればでえじょうぶだ。(いろいろごちゃごちゃしてますが気にしないでください)

僕の場合模写をする際、ただ描き写すだけでは観察力が身に付きませんので考えながら模写をしています。

まずこの女性が正面で立っている姿を想像して人体の比率をもとに7頭身で立ち絵を描いていきます。(立ち絵は説明用なので本来は描きません。そして下手くそですいません。)

アタリ立ち絵

今回の対象は体の向きが右に向かっていますので、それに合わせてパーツの大きさや形がどのようになるのかをイメージします。(奥に向かうほど小さくなるイメージ)

パースをとれば正確な大きさを割り出すことができるのでしょうが、初めのうちは難しい(勉強中)ので大体こんな感じになるだろうという予測でパーツの大きさを決めています。

あとはポーズに合わせて関節を変化させます。(関節の曲がり具合でさらにパースが変化するのでそれもイメージします)

アタリポーズ

答え合わせ。

ポーズ答え合わせ

このように写真と同じようなポーズにすることができま・・って、めっちゃずれてるやないか!

ポーズだけでもこれだけずれが生じるので模写って難しいですね。

気を取り直し修正作業に取り掛かります。肩から上の角度、骨盤の位置を調整。

アタリ修正

若干ずれはありますが、人体に近づくように細かい描写を書き込めばそれなりのアタリになったかと思います。

アタリ完成

対象をもっと上手く描くためには徹底的なリサーチと練習が必要

今回は人体を参考に、ざっくりとしたアタリの描き方をご紹介させていただきましたが調べるとまだまだ上手く描ける要素はたくさんあります。

例えば顔を描くにしてもどういったアタリの取り方をすれば上手く描けるようになるかなど。

それもまた顔の構造と比率を調べ、意識することが大切です。

そして調べた内容を参考に練習を繰り返す。

僕のやった練習のように後からちゃんと答え合わせしたほうが修正点が分かりやすくなるのでお勧めです。

  • 物体の構造と比率を調べる
  • 調べた内容を参考に練習を繰り返す
  • 実物と描いたイラストの答え合わせ

こうやって練習を重ねていけば、徐々にイラストは上達していくと思いますのでリサーチする習慣と練習をバランスよく行うようにしていただければと思います。

アタリ
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